土砂崩れの前兆現象って何?身を守る適切な対応を学ぶ

災害

毎年約1000件程度発生している土砂災害

大雨災害が起きると河川の増水、道路の冠水などに加えて土砂災害にも警戒しなければいけません。

国土交通省によると年間の土砂災害発生件数はここ数年1000~1500件前後を推移しています。

土砂崩れは斜面や山が多い日本においては避けられない災害です。

そこで今回は土砂崩れの種類やその前兆現象を知り、適切な対応方法を考えていきたいと思います。

土砂災害の種類や前兆現象を知る

土砂崩れには主に「土石流」「がけ崩れ」「地すべり」の三種類あります。

それぞれにおいて前兆現象が異なるため各災害においてどういったものが知っておく必要があります。

土石流

土石流とは大雨によって山腹や川底の土砂や石が水に流されて下流へと流れる現象です。

土石流は流れがとても速く、時速20kmから時速40kmの勢いで流れます。

対象エリアでは家屋の倒壊、田畑を押し流す被害が起きます。

前兆現象としては、

・山鳴りという山がうなっているような現象が起こる

・川が濁り始めたり、流木が流れてくる

・上流では流木や土砂がたまるため、川の水位が下がる

といったものが起こります。

がけ崩れ

がけ崩れとは大雨や地震によって山や谷の斜面がゆるみ土砂が崩れ落ちる現象です。

斜面の災害のため崩れ始めると勢いがあり、近隣の民家や田畑を一瞬で巻き込みます。

そのため災害が発生してから逃げ始めたのでは逃げ遅れる可能性が高いです。

前兆現象としては、

・小石がぽろぽろ落ちてくる

・斜面に亀裂が入る

・湧水があふれ出したり、止まったりする

といったものがあります。

地すべり

地すべりとは地下水などの影響によりゆっくりと斜面が滑り落ちる現象です。

通常一日数ミリ程度と小さく動きますが、状況により数メートル滑り落ちる場合もあります。

比較的ゆるやかな地形において起こる現象で、広範囲に被害をもたらすことがあります。

前兆現象としては、

・地面や斜面に亀裂や段差が発生する

・樹木が傾き始める

・地鳴りや地面が振動する

・建物の扉が開きづらくなったり隙間ができたりする

といったものがあります。

土砂災害から身を守るために行う事

住んでいる地域の土砂災害が想定されるエリアを把握する

まずはご自身が住んでいる地域で土砂災害が想定されるエリアを把握します。

土砂災害が発生が想定される地域は「土砂災害警戒区域」「土砂災害危険箇所」として市のホームページなどに記載されています。

警戒区域に設定されている場所は大雨が降ると土砂災害が起きる可能性があります。

一度土砂が流入すると通行できなくなったり近づくことが禁止されます。

そのため日頃から対応エリアを把握しておくことで、避難の際のルート選択にも役に立ちます。

また、ホームページだけでなく実際に足を運んでみて警戒区域の看板があるかなど確認することでも対象地域であるかを知ることができます。

避難ルートを決めておく

土砂災害が発生すると道路が遮断されたりするため車で避難することが困難になります。

また土砂災害が発生する際には大雨が降っていることが想定されるため道路の冠水や浸水も起きていると考えられます。

そのためなるべく災害が発生する前に早めの避難を心がけることが大切です。

家族や友人、近隣の方と話し合いを行い通常の避難ルートに加え、土砂災害などによって道路が通行できないことを想定した別ルートをあらかじめ決めておきましょう。

天気予報を確認する

天気予報で自身が住んでいる地域で警報情報が発表されていないかを確認することも大切です。

大雨警戒情報や土砂災害警戒情報といったものが気象庁から発表されます。

土砂災害警戒情報は気象庁などから発表される警報危険度で5段階のうちのレベル4になります。

早急な避難が必要になるため、これらの情報が発表されたら指定の避難先に避難するように心がけるようにしましょう。

土砂災害を知り対応していく

土砂災害はいつどこで起こってもおかしくない災害です。

被害を減らすためには日頃からの備えや話し合いが大切であるように感じます。

大雨が降ってきたら早めの避難をする、逃げれない場合にはなるべく高い位置に避難するなどして災害から身を守っていく事が大切です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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